「おいレックウザ」
「なんだ」
グラードンに声をかけられ、レックウザが振り返る、
途端、とんでもない物が目に入った。
「これ、誰だ?」
グラードンが手中に収めている物。
それは、一枚の写真だった。
「そっ、それは…ッ」
「知らないポケモンだけど、どこの地方なんだ?」
「ば…、さ、さっさと返せ!!!」
一匹のポケモンが写った写真を取り返そうと、レックウザはグラードンに飛び掛る。
なんとか写真は取り戻せた。
「…これをどこで手に入れた」
「お前の寝床の枕元」
「ぶち殺されたいか!!!!」
写真を見られた羞恥と、勝手に寝床に入られた怒りで、レックウザの顔はほんのり赤い。
しかしグラードンは質問を続行する。
「本当に誰だ?その金ピカ」
「金ピカ言うなっ!!!殺すぞ!!こいつはギラティナだ!!」
「ギラティナ?」
しまった、と後悔した。
自分で情報を漏らしてどうする。
「誰だか知らねぇな…。なんでそいつの写真持ってるんだ?」
「べ、別に、我の勝手だろう!!!」
そのギラティナが写った写真を自身の後ろに隠し、レックウザはそそくさとその場から逃げようとする。
しかし、逃げられなかった。
「…分かった。シンオウの奴だろ」
「う゛っ」
図星だ。
エスパーか、と馬鹿らしい事を考えてしまった。
ここは全力でシラを切るしかない。
「さあな…。どうにしろ、貴様には関係の無い事だ」
「あと、それ隠し撮りだな?よく見れば分かる」
ギクゥ、とレックウザの体が跳ね上がる。
その通りなのだ。
この写真は、こっそり潜り込んで撮って来た物だ。
「は、はは…馬鹿を言うな」
「怪しい笑い方をすんなっ!分かった。テメェ、そいつに惚れてんだな」
「……はぁぁっ!!!?」
長い沈黙の後、ようやく出した声がこれか。
レックウザの顔は、もはや真っ赤に染まってた。
「図星か。いやぁ、お前も可愛い所あるじゃねぇか」
「ちっ、違う!!断じて違う!!た、確かにギラティナの事は好きだが…ッ。友人として、だ!!そういう意味ではない!!!」
「じゃあその隠し撮りの写真は、どう説明するんだよ。ダチを隠し撮りして写真持ち歩くなんて、気色悪いだけだぜ」
「ぐ…」
レックウザに、反論の余地などもう無かった。
バレた。
成す術も無い。
しかし、こんな奴に弱味を握られるなんて…!!
最大の屈辱だ!!
「絶対、絶対だぞ!!この事は誰にも言うな!!」
「どうかな」
「さもなくば、貴様がカイオーガを好きだと、世界中に広める!!!」
「そんな事したらテメェの命は無ぇぞ!!」
そして周りの物全てがぶっ壊れる勢いの、戦争が始まった。
そこら中を゛はかいこうせん゛が飛び交う。
-----結局、決着はカイオーガの手によってつけられた。
が、レックウザの後悔は、一生消えないことだろう。
君の写真を持っていると、君がいつも側にいてくれている気がする。
[END]